げんき開発研究所の概要
研究者のための支援施設にとどまらず、県民の皆様に予防医学に関する様々なサービスを提供いたします。
特徴1 県民に開かれた実践・研究活動
(1)スポーツ・健康科学に基づく実践
様々な運動や測定が可能なトレーニングルームを開放・運営いたしております。一般の方々にも広くご利用いただけるとともに、当研究所の研究員で構成された専属スタッフによるレッスンや、科学的データに基づいたアドバイス、トレーニングプログラムの提供を行わせていただいております。
(2)スポーツ・健康科学の研究施設
当研究所では、あらゆる地域の温度・湿度を再現できる大型の人工気候室、車いすでも全力走行が可能な大型のトレッドミル、現実での動きをコンピューターで正確に再現する動作解析装置など、様々な研究設備・機材を有しております。スポーツ・健康科学の研究だけでなく、医学研究にも活用され、多様な研究活動に貢献させていただいております。
(3)運動療法や食事療法
当研究所に併設されているサテライト診療所にて、症状や目的に合わせた適切な運動療法や栄養指導が行われております。当研究所は、そうした治療や予防方法等の研究に活用されております。
※運動療法や食事療法につきましては、「サテライト診療所 本町」にて、理学療法士や管理栄養士による指導を行わせていただいております。
(4)温泉医学
和歌山県には、日本で有数の優れた温泉資源が数多く存在します。和歌山県立医科大学では、そうした温泉の医学的効用の研究や臨床分野での活用について研究を行っています。
現在、那智勝浦町にて、「スポーツ・温泉医学研究所」を開設し研究を行っております。当施設では「スポーツ・温泉医学研究所」と連携し、「人工気候室」を活用した研究を進めてまいりました。
※温泉医学に関する詳細につきましては、「那智勝浦町立温泉病院」にお問い合わせください。
(5)観光医学
和歌山県立医科大学では、和歌山県の持つすばらしい自然環境を活用した観光医学ツアーを実施しております。また、その医学的な効用について研究する「観光医学講座」を開設いたしました。糖尿病の患者さんを対象として運動療法・食事療法・観光をミックスしたツアーを実施するなど、様々な疾患に対応した観光ツアーを民間企業と共同で企画・実施し、多くの方にご参加いただいてまいりました。
また、「観光療法士」等、大学独自の認定制度を創設し、観光業の方に医学的な対処方法の知識を身につけていただく制度を実施してまいりました。
※観光医学に関する詳細につきましては、「和歌山県立医科大学 研究推進課」にお問い合わせください。
特徴2 様々な研究・測定設備
当研究所内には、様々な研究設備や分析装置を備えております。
(1)人工気候室
指定した気温・湿度を人工的に作り出すことの出来る、大型の人工気候室です。地球上の環境であれば、あらゆる場所の気温・湿度を再現できます。全国的にも稀少な設備で、スポーツ医学・美容(化粧品など)評価、温泉医学・医療の機能評価、機器の精度策定評価等に利用可能です。
温度制御範囲: -30 ~ +50 ℃
湿度制御範囲: 30% ~ 95%
(2)動作解析システム
光学式モーションキャプチャを用いて、3次元での動きの情報を即座に記録することができます。歩行や立ち上がりなど、様々な動きについて立体的に詳しく分析することが可能です。
(3)バイオデックス(多用途筋機能評価運動装置)
膝や股関節など、各関節を動かす筋機能を測定することができます。左右差の測定や、傷害からの復帰に向けた経過観察など、多用な目的に使用することができます。
(4)床反力測定システム(フォースプレイト)
地面にかかった力(地面反力)を測定する装置です。歩行時に地面を蹴った時や、立つ・座るといった動きの際に、どの方向にどれくらいの強さの力が地面にかかったか測定することができます。
(5)各種有酸素トレーニング機器
トレッドミル(ランニングマシーン)や自転車エルゴメーター、ローイングエルゴメーター(ボート漕ぎ)等を設置しております。また、車椅子等でも利用可能な大型のトレッドミルも備えております。継続的な有酸素運動を行うことにより、健康増進のための運動や、心肺機能を中心とした循環器系の強化・測定を行うことが可能です。
(6)各種トレーニング機器
一般的なレジスタンストレーニングを行えるよう、バーベルやプレート、ラックといった基本的なフリーウェイト機器を取り揃えております。また、専門家による指導やアドバイスをご提供しております。
また、油圧式のトレーニングマシンが複数台設置されており、リハビリ後などの軽い筋力トレーニングを安全に行うことも可能です。